田舎の土地を相続したくないときの6つの選択肢|費用がかからない順に整理
使い道のない田舎の土地を相続すると、固定資産税や草刈りなどの管理が毎年続きます。「できれば相続したくない」と考えるのは自然なことです。
選択肢は、相続する前と相続した後で変わります。手元にお金が残りやすい順に整理しました。
選択肢の全体像
| 選択肢 | タイミング | お金 | 向いている土地 |
|---|---|---|---|
| 1. 買取業者に売る | 相続後 | 受け取れる | 値段がつく土地 |
| 2. 隣地の所有者に譲る | 相続後 | 受け取れる/ほぼ0 | 隣の人が使える土地 |
| 3. 空き家バンク・地元の不動産会社 | 相続後 | 受け取れる | 住宅や農地として需要がある土地 |
| 4. 遺産分割でほかの相続人が取得 | 相続時 | ― | 使いたい親族がいる土地 |
| 5. 相続土地国庫帰属制度 | 相続後 | 払う(原則20万円〜) | 条件を満たす土地 |
| 6. 相続放棄 | 相続前(3か月以内) | ほかの財産も手放す | 財産全体がマイナスのとき |
1. 買取業者に値段がつくか確かめる
最初に確かめたいのが「値段がつくかどうか」です。一般の不動産会社には断られるような土地でも、訳あり不動産の買取業者なら、活用や再販のノウハウを持っているため値段がつくことがあります。
値段がつけば、お金を払わずに手放せるうえ、わずかでも売却代金が入ります。査定は無料で、申し込んでも売る義務はありません。
2. 隣の土地の所有者に声をかける
隣の人にとっては、土地が広がる、駐車場や畑に使えるなどのメリットがあることがあります。売却でも、無償での譲渡でも、最も話が早い相手です。
無償で譲る場合でも、受け取る側に贈与税がかかることがあるため、金額や方法は事前に確認しておきましょう。
3. 空き家バンクや地元の不動産会社
建物付きの土地なら、自治体の空き家バンクに登録すると、移住希望者などの目に留まることがあります。農地の場合、売買には原則として農業委員会の許可が必要で、買い手は農業をする人などに限られます。
4. 遺産分割で、使いたい親族に取得してもらう
相続人が複数いるなら、遺産分割の話し合いで、その土地を使いたい人に相続してもらう方法もあります。自分は土地を相続しない代わりに、ほかの財産で調整するのが一般的です。
5. 相続土地国庫帰属制度で国に引き取ってもらう
相続した土地を、国に引き取ってもらえる制度です。審査手数料(1筆14,000円)と負担金(原則20万円、山林や農地などは面積に応じて算定される場合あり)がかかります。
建物がある土地、境界がはっきりしない土地などは申請できず、条件はかなり厳しめです。詳しくは相続土地国庫帰属制度が使える人・使えない人をご覧ください。
6. 相続放棄
相続放棄をすれば土地を相続せずに済みますが、預貯金などを含むすべての財産を手放すことになります。期限は相続を知ってから3か月以内です。次の順位の親族に相続権が移る点にも注意が必要です。詳しくは実家を相続放棄するとどうなる?で解説しています。
おすすめの順番
- 相続の3か月以内に、財産の全体と「土地に値段がつくか」を確かめる
- 値段がつけば、相続して売る
- つかなければ、隣地・空き家バンク・親族への取得を検討する
- それでも難しければ、国庫帰属か相続放棄を比べる
「売れない」と決めつけて放棄する前に、査定だけは取っておくことをおすすめします。自分の土地にどの出口が合うか分からない場合は、無料診断で目安を確認できます。
参考にした公的情報
この記事は一般的な情報をまとめたもので、個別の事情に対する法律・税務上の助言ではありません。制度の内容は変わることがあるため、最新の情報は記事内の公的機関のページでご確認ください。