親の家を相続したくない|親が元気なうちにできることと、相続後の手放し方
「親の家を継いでも、自分も兄弟も住む予定がない」。そんなとき、動き出すタイミングで選択肢の数が大きく変わります。 親が元気なうちにできることと、相続した後にできることを分けて整理しました。
親が元気なうちにできること
1. 家の今後について話しておく
いちばん大切なのは、親と兄弟で「この家をどうするか」を話しておくことです。親の気持ちを聞かないまま相続が起きると、兄弟の間で「売る・残す」の意見が割れやすくなります。
話すときは、次の点を確認しておくと後が楽になります。
- 親は家をどうしてほしいと思っているか
- 権利証(登記識別情報)や固定資産税の通知書の保管場所
- 境界や隣の家との間で気になっていること
- 家の中の大切な物、残してほしい物
2. 親が住み替えるなら、生前に売る選択肢も
親が施設に入る、子どもと同居するなどで家が空く場合は、親自身が売主として売る方法もあります。相続人が複数になる前に売れるので、共有名義のトラブルを避けられます。
ただし、親の判断能力が低下すると、本人が売ることは難しくなります。話し合いは早めが肝心です。
相続した後の手放し方
まず相続登記をする
売るにも、国に引き取ってもらうにも、まず相続人の名義に変える「相続登記」が必要です。2024年4月から義務になっています(相続登記の義務化)。
空き家の3,000万円特別控除を確認する
親が一人で住んでいた家を相続して売る場合、条件を満たせば、売却の利益から最高3,000万円(相続人が3人以上なら1人あたり2,000万円)を差し引ける特例があります。国税庁が示している主な条件は次のとおりです。
- 昭和56年5月31日以前に建てられた家であること
- 相続が始まった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売ること
- 売却代金が1億円以下であること
- 耐震基準を満たすようにリフォームするか、取り壊して土地として売ること(売った翌年2月15日までに行えば対象となる扱いもある)
適用できる期間や細かな条件があるため、売る前に税務署や税理士に確認してください。期限があるので、相続したら早めに検討を始めるのが得策です。
手放し方は「売れるかどうか」で決まる
| 状況 | 向いている方法 |
|---|---|
| 立地が良く、建物の状態も普通 | 不動産会社の仲介で売る |
| 古い・遠い・共有・再建築不可など事情がある | 訳あり物件の買取業者に売る |
| 値段がつかない | 空き家バンク、隣地への譲渡、国庫帰属制度(土地) |
どうしても相続したくない場合は相続放棄もありますが、預貯金などすべての財産を手放すことになります(実家を相続放棄するとどうなる?)。
まとめ
- 親が元気なうちに「家をどうするか」を家族で話しておく
- 相続後は、相続登記と3,000万円特別控除の期限を意識する
- 手放し方は、仲介で売れるかどうかを最初に確かめて決める
自分の場合どの方法が合うか迷ったら、無料診断で目安を確認できます。
参考にした公的情報
この記事は一般的な情報をまとめたもので、個別の事情に対する法律・税務上の助言ではありません。制度の内容は変わることがあるため、最新の情報は記事内の公的機関のページでご確認ください。